ニューヨークのA.I様より

最初私はCRODのドナー応募広告を新聞で見ました。その時は興味本位でしかありませんでした。まさか私が他のご夫婦のドナーになるなんて考えても見なかったからです。
ところが、その後雑誌などで卵子ドナーの記事を読む機会があり、自分がドナーになる事真剣に考えるようになりました。
そして幾日も思い悩んだあげくついにおそるおそる最初にトールフリーに電話をした事を今でも忘れません。

私はとにかくなんとしても私がドナーになる事を絶対誰にも知られたくありませんでした。またドナーになる事によって将来生まれてくる子供の親に自分がなる事も絶対に嫌でした。ましてこれによって自分自身が子供が欲しいときに出来なくなるような事があればとんでもない。無知な私は本当にそう思っていました。だから私はかなりしつこくCRODにいろいろ質問しました。

実際に始まってみると、CRODのスタッフは最初のインタビューから実際にご夫婦のドナーとなるまで、やさしく親切に対応してくれ、私の細かい質問までいちいち丁寧に答えてくれました。特に私が心配していた秘密厳守は、契約書で法的に守られただけでは無く、連絡の仕方とかあらゆることについて実際たいへん気を配って下さったと思います。

他の方はどうか知りませんが、はっきりいって私がドナーになったきっかけは多分に金銭的な動機からでした。でも私が提供したご夫婦からのお礼の手紙をCROD経由でもらって読んだ時、滅多に感動したり泣いたりしないこの私が不覚にも涙を流してしまいました。正直自分がそのご夫婦の立場だったら卵子提供を受けるかどうかいまだに分かりません。でもご夫婦の苦しかった経験、真剣な子供を持てるかもしれないという嬉しい気持は私にも充分すぎる程伝わってきました。私が生きていて誰かの人生を大きく変える事に直接携わったこの経験を経て、私自身も何かがとてもポジティブな意味で大きく変わったと思います。

とにかく不純な動機からはじまった私のドナー体験ですが、思い直して見るとCRODからは生涯忘れられぬ深い経験をもらったと思います。本当にありがとう。これからも頑張ってください。